遠赤外線とは?
遠赤外線は電磁波ですが、電磁波は波長によってその呼び名と性質が違います。
電磁波の種類としては波長が短いのから「X腺」、「紫外線」、「可視光線」、「赤外線」、「マイクロ波」、「ラジオ波」などがあります。
遠赤外線協会によると0.78μmから1mmまでの波長の電磁波を赤外腺と呼びますが、その中でも波長が3μmから1mmまでを遠赤外線と呼びます。
ちなみに0.78μmから3μmまでは近赤外線、中赤外線と呼びます。
産業分野で主に利用されているのは一般的に波長が2.5μm~30μmまでの領域です。
遠赤外線の発生原理
振動と回転による双極子の変化は、ほとんどの電子遷移が可視光線と紫外線領域のエネルギーを必要としています。
赤外線は、いくつかの振動と回転の状態との間のエネルギー差が小さい分子のみ主に限定されて起こり、赤外線放射を吸収または放出するその分子は振動と回転運動による双極子モーメントの変化を作り出す必要があります。
ここで、同じ波長の赤外線を照射すると、共鳴現象により赤外線のエネルギーは、分子に吸収され、その分子または分子団は、励起状態にされます。これに対し、この分子の固有振動数が一致しない波長の赤外線は、分子内に透過または反射することになります。
これらの条件の下で放射の電界は、分子と作用することができ、分子の振動および回転運動に変化を引き起こす可能性があり、放射線の振動数が分子の自然振動数と一致する場合は、エネルギーの転移が起きて分子振動の振幅が変化します。
その結果、放射線の吸収または放出が起こるようになります。同様に、非対称分子が、その重心の周りに回転したときに、定期的双極子変動が起きて放射との相互作用をすることができるようになります。